通勤読書でも、この本なら読めました。
「ペアレント・トレーニング」というのは、ペアレント【parent】=親のトレーニング、つまり、親として子どもと接する方法についてのトレーニングのことを言います。
インターネットで検索すると、発達障害の子どもとの接し方についてこうしたトレーニングが行われることが多いようですが、特にそうした場面に限ったものではありません。
この本の内容は、非常に平易で分かりやすく、アンガーマネジメントの本や、行動分析学の本で見た知識がいろいろとちりばめられていることが分かります。初めはそれにとどまるのですが、だんだん内容も応用的になってきます。
「具体的な表現」を使って行動について話せば、相手を責めずに済むといった話などは印象に残っていますね。裁判でも、相手を責める言葉ではなく、【具体的な事実が何なのか】が重要なので、そうしたことは依頼者によく言うことがあります。
また、この本では「親の期待を明確にする」ことの重要性が繰り返し語られているのですが、今の時代、親もまた「子供に何を求めたらいいのか」がわからず、「親の期待を明確にする」こと自体が難しくなっていることで、昔よりも親子間の問題を複雑になっているのかな、とも感じました。
もっとも、そうしたことは思春期以降に出てくる問題かもしれませんので、この本ではなく、下の本の守備範囲なのかもしれません。こちらも、いずれまた余力ができたら、買って読んでみたい気もしますね。