【天秤印】春日井弁護士雑記(旧名古屋・横浜弁護士雑記)

現在春日井市に勤めている元裁判官現弁護士が、日々感じたことなどを書いています。

商工会議所からのヒアリング

今日は、10時から横浜の天理ビルにある商工会議所にお邪魔して、専門相談員の方々から、最近の会社経営者からの相談ごとについて伺ってみました。 そうしたところ、法律相談としては債権回収が多く、事業承継等についても多少はあること、経営相談としては融資の相談が多いこと、最近特に増えているのは、金融円滑化法が終了してしまうことについての相談が増えていることを話してくださいました(金融円滑化法とは?)。実のところ、金融円滑化法の終了に向けては、横浜弁護士会でも私の所属する業務改革委員会が担当しており、3月7日および8日に、「電話相談」を行うことになっています。 弁護士会のイベントページ こちらからは、問題になってから弁護士のところに来てもらうのではなく、契約書の作成等に関与し、問題を未然に防ぐ努力をすることが、結局企業のためになることが多いことを力説し、「弁護士は関係ないかな」と思うようなケースであっても、とりあえず相談だけでも来てもらえると、もっとお役にたてると思う旨を、強調してきました。 やっぱり、裁判では『証拠が命』なので、正直、紛争になった後ではなく、紛争になる前に弁護士がかかわれることが非常に重要です。それは、契約書等の書類作成はもちろんですが、詳しく相談を受けて記録に残しておくことで、まだ記憶が鮮明なうちに法律的なポイントを押さえた記録を作ることができる点でも、役立ちます。本当に数か月もたつと、以前の出来事を正確に思い出して話してもらうことは、なかなかに難しいものです。だからこそ、企業からしてみれば顧問弁護士をつける意味があるのですが。 ほかには、商工会議所も弁護士会も、もっと積極的に事業主のほうにアプローチする必要があるのではないかといったことや、今後も、また何かあった時には連絡を取ること等の確認をすることができましたし、シンポジウムの題材についても、①環境ビジネスがそれなりにニーズとしてあるのではないかということと、②シンポジウムをやるにしても、何か「業態」を絞ったほうがいいのではないかというアドバイスをいただくことができました。 実は、②については考えていたところではあり、「ITベンチャー」や、「介護事業」等についての法務、ということに絞って、シンポジウムをやることは一つの方法だと考え、現在、その方向も調査・模索中です。 とはいえ、こうした分野に絞る場合には、事前にこうした業態の方々の実際のニーズをつかみたいところであり、ヒアリングや、個人的にはできれば勉強会とかをやってみたい気がするところです。 「環境ビジネス」についてはどうでしょう?。関心はある分野かもしれませんが、弁護士が「シンポジウム」として行えるかどうかは、まだよくわからないところが残ります。 やっぱりもっと積極的に。 できれば、今度予定されている横浜市からのヒアリングで、ベンチャーの団体等を紹介いただき、そこから直接「弁護士会に期待すること」をうかがったりできるといいのですが。。。。