先日は,名古屋での生活拠点を探しがてら,「安全委員会方式研修会」に参加してきました。
「安全委員会」方式というのは,話を伺った限りでは,児童福祉施設の中で,力関係に差がある「身体への暴力」等を主に対象として,外部の委員を含めた安全委員会が,定期的な聞き取り調査や委員会の開催などによって対応を行う方法のようで,九州大学名誉教授の田蔦誠一先生が考案されたもののようです(もし,誤解や不正確な理解があったら,申し訳ありません。)
こちらの全国児童福祉安全委員会連絡協議会のホームページや,同協議会の築山高彦先生の書かれたこちらの論文などを読むと,もっと詳しいことがわかるのかもしれません。
以前,別のブログで書評を書いた「オルヴェウスいじめ防止プログラム」に少し似ていますね。オルヴェウスいじめ防止プログラムは,もともと社会学的なアプローチが背景にあるように思われますので,子どもの集団や地域社会といった各「コミュニティ」での話し合いと合意形成を重視しているのかな…と思える点,そして,他に家庭という生活の場がある「こども」が集まる場である「学校」を主な対象としている点で,安全委員会とは違いが生じているかな,と思います。
お話の中では,「愛着(アタッチメント)は,安心・安全なしには育めない」という言葉が印象に残っていますね。
また,外部・社会の視点を入れていくこと,オープンになっていくことは,社会的養護(施設・里親を問わず)というものに社会の理解を得なければならないこれからの時代には,必要とされることだろうと個人的には思っています。
もちろん,こうした方法を用いれば,全て問題が解決するといったものではないのでしょうし,導入する施設がどれだけ真摯に取り組むかによって,効果にも差があると思われます。
しかしながら,もし施設の方が真摯に実施しようとお考えになるのであれば,一定の効果はある方法ではないかと思いますね。