【天秤印】春日井弁護士雑記(旧名古屋・横浜弁護士雑記)

現在春日井市に勤めている元裁判官現弁護士が、日々感じたことなどを書いています。

2018-01-01から1年間の記事一覧

日本青年期精神療法学会を聞いて―精神医療について思うこと

12月2日(日)には、岡山からの帰りがけに大阪で一泊して、精神科医の先生のMLで回ってきた、この学会を聞いてきました。 www.seinenki.org 今年のテーマは「青年期の発達障害と精神療法」とのことで関心がありましたし、関心があるものは、まず見てみ…

発達障害児と保護者を支える心理アセスメント―「その子のための支援」をめざして【書評】

あんまりまとめてブログを書くのはどうかなあ…とは思うのですが。 まとめて書かないと、書く時間がとりにくいので(ほかにやりたいこともあるのですけれど^^;)。 ちょうど、この土日の電車の中で、読んだこの本が良かったものですから。 www.minervashob…

ジャスプカン岡山を聞いてきました。

12月1日(土)は、岡山で行われた、日本子ども虐待防止学会を見に行ってきました。 今年は、金曜日と土曜日の開催で、少し残念でした。仕事を休んでいくことには、少し躊躇もありましたので…。 ただ、一般公募の演題は、主に土曜日の開催となっていたので…

ベーシック発達心理学【書評】

更新が久しぶりになってしまったなあ…。 そう、言うしかない状態ですね。 この間、休みの日はさまざまな書籍や文献を読んだり、あちこちのイベントを聞きに行ったり、様々な施設に行ったりもしたのですが、日々新しいことに遭遇し、それを消化するだけでも手…

子ども・家族支援に役立つ面接の技とコツ【書評】

複雑にしてシンプル、シンプルだけれども複雑。 読後感を表すと、そんな印象を受けるでしょうか。 複雑かな、と思うと、書いてある内容は意外にシンプルにも思えるところがありますが、簡単に実践できるかというと、とても難しい―。 www.kinokuniya.co.jp こ…

居場所のちから―生きているだけですごいんだ【書評】

以前ブログを書いたとき「読もう」と思った、この本を、少し前に読み終わりました。 横浜から持ってきておいて、正解だったな、と思います。 著者の西野博之さんは、「NPO法人フリースペースたまりば」という活動を、平成3年頃から続け、平成15年には…

ROOKIES就職体験会を見学させていただいて

今日は、「ROOKIES」の就職体験会を見学させていただきました。 児童養護施設等を出身の若者を、雇用と応援する職親の会|ROOKIES 「ROOKIES」というのは、児童養護施設等を退所した後や、事情があって親の援助や保証を受けられない方々を応援…

多様な『社会的養護』の試行錯誤より―NPO法人ゆめ・まち・ねっとの活動

今日は、「社会的養育における里親制度と里親支援研修会」として開催された講演会、「多様な『社会的養育』の試行錯誤より」に参加してきました。 「社会的養育」というと堅苦しく聞こえてしまいますが、「家庭」にも余裕がなかなかなく、「学校」等にも居場…

南部地域療育センター「そよ風」スプリングバザー

昨日は、南部地域療育センター「そよ風」で行われたスプリングバザーを見に行ってきました。 「療育センター」というのは、障害を持つお子さんに対して、診察をしたり、障害に合ったサービスなどを行う施設です。 当日の会場では、フリーマーケットや飲食店…

はや2週間

児童相談所に勤めて、はや2週間がたちました。 あっという間でした。 充実しています。 悔しいのは、まだまだ自分が知らないことが多く、現場のスピードについていくにはまだまだ不足していると感じることでしょうか。 書籍を読む時間も(自由業であったこ…

どうにか、更新可能に。

何とか、名古屋で生活できる状態になれそうです。 インターネットにもつなげるようになりました。 この間、名古屋で行われた安全パートナリングという、児童相談所の方々が参加している勉強会に出席して見たり、東京のCCAPの行っていた「妊娠期からの切…

ありがとうございました。

今日は、事務所泊まり込みで作業をしています。 そのおかげで、久々にパソコンに少し向かう時間ができました。 横浜で7年間、弁護士をやってみて。 いろいろなお客様と出会うことができました。 それぞれのお客様にどれだけのお返しができたのか…。 自分がお…

SOS子どもの村「里親養育の質の向上をめざして」に参加して

正直、間もなくパソコンを事務所から撤去しますし、そもそもパソコンの前に座る時間が少なくなってきました。 そのため、委員会・研究会やイベント・研修等もあまり参加できない状態ですが、先日のこのイベントだけは、是非見ておきたいと思いかねて申し込ん…

【安全委員会方式研修会】に参加して

先日は,名古屋での生活拠点を探しがてら,「安全委員会方式研修会」に参加してきました。 「安全委員会」方式というのは,話を伺った限りでは,児童福祉施設の中で,力関係に差がある「身体への暴力」等を主に対象として,外部の委員を含めた安全委員会が,…

ナラティヴとアセスメント-児童虐待や少年非行におけるソーシャルワークについて思ったこと

少し前に考えたことを,振り返りも含めて書き残しておきます。本当に「雑感」で,整理されているわけではないのですが…。 1 英国における子ども虐待におけるソーシャルワーク 昨年の11月25日,26日には,チャイルドファースト・ジャパン主催の「子ど…

むずかしい子を育てるペアレント・トレーニング【書評】

通勤読書でも、この本なら読めました。 www.akashi.co.jp 「ペアレント・トレーニング」というのは、ペアレント【parent】=親のトレーニング、つまり、親として子どもと接する方法についてのトレーニングのことを言います。 インターネットで検索すると、発…

「学び」で組織は成長する【書評】

もはや、本当に通勤の間くらいしか読書には使えなくなっていますが…。 先日、この本を読み終わりました。 「学び」で組織は成長する 吉田新一郎 | 光文社新書 | 光文社 いささか前の本ですが、面白かったですね。 「一人でできる学び」「二人でできる学び」…

「三つの家」を活用した子ども虐待のアセスメントとプランニング【書評】

先週のことになりますが,この本を読み終わりました。 www.kinokuniya.co.jp この本は,外国(ニュージーランドとオーストラリア)と日本の,子ども虐待問題に関わるソーシャル・ワーカーの先生方が書かれたもので,親子の間に何らかの「溝」があるものの,…

終わりということ(愚痴でしょうか?)

疲れました。 名古屋に移るにあたって、いろいろと終わらせなければならないことも、今後は手伝えなくなることなどもあるのですが…。 疲れますね。 いつも、何らかの組織から離れるときは、できれば「よい関係」で離れたいと思っているのですが、なかなかそ…

「地方自治法概説」【書評】

1 あけまして あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 この間,他職種との泊まり込みでの勉強会に出たり,事務所の整理,事件の整理,行政委員や弁護士会委員の最後のお返し等を行っていて,なかなか読み進みませんでしたが…。 やっ…