ずいぶんと前に読んだ本ですが、ちょうど、一つ前で外国の方の法律問題についての本を紹介したところですので、ついでに書いておこうと思いました。
前の本(外国人の法律相談Q&A)では、「日本で生まれた子が国籍を取得できないことがあるのか」については、かならずしも詳述されてはいませんでした。というか、それについて詳述された本というのは(「無戸籍」ならばともかく「無国籍」となると)、あまり他にはないように思われます。
この本には、日本で生まれて、子どもが国籍(日本国籍はもとより、外国国籍も)事実上取得できない場合があることについて警鐘を鳴らし、その場合にどうしたらよいかについて書かれた本です。
同期の先生で、神奈川県弁護士会でご一緒させていただいた小豆澤史絵先生が、著者のお一人となっている本であり、小豆澤先生から勧められた本です。
各弁護士会では無戸籍に対応する相談を行っておりますので、そうした相談に対応する法律家の方や、児童相談所をはじめ、こうした事件に関わる法律家の方にはお勧めしたい本です(マニュアルだけだと、わかりにくいところもありますので…)。
非常にわかりやすく書かれてはいるものの、それでも難しいところがあるので、一般の職員には強く勧め難いところはあるのですが…。
おりにふれ、この本に出てくる知識が問題となった場合に、付箋を貼って、回覧したりして、関心を持ってもらうようにしていますね…。